IT・WEBサービスサポートの効率と顧客満足度を向上できるサポートコミュニティとは

IT・WEBサービスサポート業務は、経営的にはコストセンターと認識されて、人員に余裕などはなく不足気味の状態で行われているのが一般的です。
そのため、サポートを迅速、かつ手厚く行うことが困難な状況です。

 

加えて、IT・WEBサポートでは、他社製品や利用環境に依存したトラブルや質問も多く、切り分けに時間がかかったり、正確な回答が困難であったりする問題も多くあり、これらの問題は顧客満足度を低下させるリスクが高く対策が必要です。

 

これらのサポート現場の課題と負担を軽減し、顧客にもメリットのあるのが、サポートコミュニティの運営です。
サポートコミュニティとは何か、メリット、およびサポートコミュニティを運用した結果の実態・効果について解説します。

 

 

 

サポートコミュニティとは

 

サポートコミュニティとは、自社の製品やサービスに対するトラブルや質問に企業が直接回答するのではなく、顧客が顧客のトラブルや質問に回答したり、解決のためのアイデアの提供が自由にできたりする掲示板のような場(コミュニティ)のことです。

このようなコミュニティでは、顧客の抱えるトラブルや質問だけではなく、製品やサービスの効果的な使い方、機能、性能に関する要望などについて顧客同士が活発に提案や意見を述べることもあります。

今や、サポートコミュニティはアップル、IBM、マイクロソフトなど多くの企業が運営しておりIT・WEB業界だけでなく、あらゆる業種・業界で利用されています。

 

 

 

サポートコミュニティのメリット

 

1.IT・WEBサポートのメリット


直接的な効果は、サポートコミュニティで解決した顧客からのトラブルや質問の数だけサポートが不要になり、サポートの負荷を軽減できることです。
特に、他社製品や利用環境の違いによるトラブル原因の切り分けが困難な場合のサポートの大幅な負荷の軽減が期待できます。
そして、軽減された負荷によって生じた時間を活用することで、顧客1人あたりに対するサポートを手厚くでき、顧客満足度を向上させられます。

 

間接的な効果は、サポートコミュニティでの顧客同士の情報で、他社製品や利用環境に依存したサポート関連の情報・知見を得られ、それを活用できることです。
なお、サポートの担当者以外の技術者、営業やマーケティング担当者も閲覧できるので、バグ情報や新しい機能や性能に関するマーケット情報を開発の参考にできるメリットもあります。

 

また、コミュニティの場は、自社の製品やサービスを愛してくれている顧客にとっては、「自分の知識を他人に教えて感謝される、認めてもらえる」という人間が本質的に持っている欲求を満たせるので、ますます自社製品やサービスの熱烈なファンになってもらえる効果(顧客ロイヤルティーの向上)が得られます。

 

 

2.顧客のメリット


直接的なメリットは、サポート窓口がオープンしていない時間帯に緊急のトラブルなどに遭遇したときや解決したい疑問が生じたときにサポートコミュニティに問い合わせをすれば、顧客による回答で解決できる可能性が期待できることです。
そのほか、営業している時間帯でも電話がつながらない、回答に時間がかかる場合、並行してサポートコミュニティに問い合わせすることで早い回答が期待できるメリットが得られます。

 

また、利用環境に依存したと思われる問題や標準的な使い方ではない場合、同じような利用環境や使い方をしている顧客から早く的確な回答が得られる可能性があること。
他社製品やサービスと混在して利用している場合や利用環境が一般的でない場合、メーカーよりも同じような使い方をしている顧客に聞いたほうが実情にあった回答が期待できること。
および、例えば、他社製品やサービスとの比較などメーカーのサポート窓口には聞きにくい質問などもサポートコミュニティでは気軽に聞けるメリットがあります。

 

 

 

サポートコミュニティの実際の利用実態と得られている効果

 

日本でQ&Aサイト「OKWAVE」を運営する株式会社オウケイウェイヴが、2019年に行ったサポートコミュニティに関する調査によると、79.7%が継続してサポートコミュニティを利用したいと考えていること、81.6%が製品やサービスを提供する企業に対してサポートコミュニティがあった方がよいと考えています。

 

その裏付けになっているのは、サポートコミュニティへトラブルや疑問の問い合わせをした結果、「解決した(37.6%)」または「参考になった(28.2%)」が全体の65.7%を占めていること。
また、直接問い合わせをしなくても、サポートコミュニティで過去の顧客同士の内容を閲覧することで、顧客が抱えているトラブルや疑問が、「解決した(20.5%)」または「参考にして自己解決できた(21.6%)」「参考になった(26.3%)」が全体の68.4%を占めていることで分かります。

 

 

 

まとめ

 

サポートコミュニティは、運用する負荷が小さい割には顧客と運営する企業の双方に大きなメリットがあります。
企業にとってのサポートコミュニティのメリットは、サポート業務の効率化に寄与するだけでなく、顧客に感動を与えるサポートと連動して行うことで、マーケティング上の一般常識となっている「5:25の法則(顧客離れの5%改善で利益を25%以上改善できるという法則)」「1:5の法則(新規顧客に販売するために必要なコストは既存顧客に販売するときの5倍かかるという法則)」による利益の増大、販売コストの低減を実現することにつなげられます。

 

 

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