一般的にサービスデスク業務はチームで行います。このチームのことをサポートチームと呼んでいます。チームでスキルアップをして様々な問い合わせなどに対応するのです。

ただ、新人はチームとともにスキルアップできないこともあります。今回は新人がうまく育たずスクラップできない理由とその解決法をご説明します。


IT人材の育成は難しい?なかなか進まない新人育成

一般的にIT人材の育成は難しいとされています。これはサービスチームに限らず、プログラマなど各種エンジニアを含めて全てです。
この理由には様々なものが考えられます。例を挙げるとすれば以下のものです。

  • 教育環境が悪い
  • 管理職のスキル不足
  • 教育のコスト不足


IT人材の育成は教育環境に依存する部分が多くあります。
例えば設備に投資しなければならないことや指導にあたり優秀な人材が必要とされます。
また、それらの育成のために利用できるコスト面での余裕も必要です。

このような条件は簡単に満たせるものではありません。
そのためIT人材の育成は難しいものとなっています。
加えてサポートチームはライン部門などと比較すると利益を下げてしまう部分と思われがちです。
コストが不足しやすいことで育成に手が回らないこともあるのです。


サポートチームの人材育成が上手くいかない理由と解決法

サポートチームの人材育成がうまくいかない理由は3つ考えられます。
課題の内容とその解決法についてご説明します。

理由1:教育環境の改善

教育環境を改善することで新人が育ちやすくなることがあります。
実際の業務とは異なるものの、なんとなくのイメージとして「サポート業務は単調である」と思われている節があります。
同じ仕事が長く続くと考えてしまい、仕事に飽きて辞めてしまうようなケースが見受けられるのです。
また、自分自身のスキルアップが感じられず、高みを目指して辞めてしまうようなケースもあります。

解決策は難しいものですが定期的に担当替えなどをしてみると良いでしょう。
様々なサポートを対応してもらうことで単調さを軽減できます。
また、その過程で自分に合った業務を見つけられる可能性もあります。
教育環境の改善は簡単なものではありません。ただ、簡単ではない部分だからこそ新人の育成に大きく影響を与えるのです。

理由2:管理職のスキル不足

管理職のスキル不足が影響していることがあります。
ここでのスキルはマネジメントのみならず実務も含まれています。
サポートチームの管理ですので管理職にマネジメントスキルが必要であることは言うまでもありません。
ここでしっかりとした管理ができていなければ、新人の弱点などを把握できず効率的な育成ができないでしょう。
しっかりとしたコミュニケーションをとり、効率よく育成することを意識しなければなりません。

加えて管理職は実務に関わる知識も有しておくべきです。
サポートチーム経験者であればなお良いでしょう。
実際に自分の経験を踏まえて、どのようなことに困っているのかやどのように育てれば良いのかを考えられることが理想です。
この点も正しい考えがなければ、新人の意識とのギャップが生まれます。
結果、新人に無理を強いて効率的な育成が進まない原因となります。

新人の育成ができるほど余裕のある管理職は少ないかもしれません。
ただ、そのような状況でも可能な限り優秀な人を充てるべきです。

理由3:実務と座学のバランスが悪い

実務と座学のバランスが悪いことが原因である可能性もあります。

最近はOJTとoff-JTの組み合わせがトレンドです。
前者は実際に実務経験を通してスキルアップするものです。
これは多くの企業で取り入れられているのではないでしょうか。
後者は実務のみならず研修などでスキルアップするものです。
これらは組み合わせて実施することが重要だと考えられています。
その比率についても指標があり「実務70%、他者とのコミュニケーション20%、外部での学習10%」であることが理想的です。

新人がうまく育たない背景には実務が多すぎたり外部での学習が多すぎたりすることが考えられます。
前提知識を持たないまま実務経験を増やしたり、実務経験を持たないまま座学だけを増やしたりすることがこれに該当します。
企業によってはひたすら実務経験を積んでもらうことを意識しているかもしれません。
逆にとにかく勉強してもらうことを意識しているかもしれません。
どちらも教育方法としては考えられますが、指標に沿ってバランスよく実施することが求められます。


新人育成は場当たり的ではなく密に計画することが重要

新人育成は計画的に進めることが重要です。
場当たり的に空いているチームに新人をアサインしてはいけません。
特に新人を任される管理職はある程度のスキルが問われます。
ここの人選によって育成度合いが変わると言っても過言ではありませんので、担当する管理者の決定から計画的な育成を心がけましょう。

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