EC通販サイトは実店舗とは異なり、お客様はWebサイトに記載されている情報や、購入したお客様のレビューを読んで商品の購入を決めます。

このとき、購入前に電話やメールで問い合わせをするお客様は、見込み客として有望です。
なぜなら商品に関心があり、購入して満足できるかどうかを確認するために問い合わせをするからです。
したがって顧客サポートでは、問い合わせのあったお客様を確実に購入につなげるコミュニケーションが重要になります。

一方、購入したお客様には、サンキューメールを送信した後にも、定期的にメールマガジンやLINEでキャンペーンや割引情報を送付して、継続的な関係作りをします。
購入後の顧客サポートによって、リピーターの育成やアップセルを促進します。

このコラムでは、既存のお客様に配信するメールマガジンやLINEでは何が読まれているか、活用のポイントは何か、調査データをもとに解説します。


読まれる情報は、価格情報+レビュー

株式会社ジャストシステムの「ECサイト消費者動向調査【2016年総集編】」(2016年4月~11月にかけて実施)によると、EC通販サイトで重視する情報の上位は「価格」75.7%、続いて「送料」61.8%、「レビュー」42.4%(2016年6月実施、n=387)となっています。
調査結果から分かるように、6割以上のお客様は送料を含む価格を最重視しています。

しかし、低価格を売りにして商品を販売すると、競合他社と熾烈なコスト削減の競争をしなければなりません。
もちろん価格も重要ですが、季節や数量限定の割引キャンペーンなど、機会を絞り込んで情報を発信した方が効果的です。

また、購入したお客様の生の声を「レビュー」として公開し、信頼を得るようにします。
なかなか収集や活用が難しい顧客の生の声(VOC)ですが、クレーム対応だけでなく「買ってよかった!」という評価を収集して公開することは、販売促進に意義があります。


メールマガジンは見出しで引きつける、簡潔にまとめる

前述の調査で、メールマガジンの内容がECサイトで購入するきっかけになる割合を調べています。
「購入のきっかけになることが多い」12.4%、「どちらかというと、購入のきっかけになることが多い」31.9%で、合計44.3%がメールマガジンを購入のきっかけとして挙げています。(2016年10月:n=774)

しかし、メールマガジンのすべてが読まれているわけではありません。
お客様が読んでいるのは見出しです。61.2%は「見出しを見て気になるものだけを読んでいる」という回答でした。
「全てのメルマガを読んでいる」回答は9.7%に過ぎず、「見出しだけに注目し、内容はほとんど読んでいない」という回答者も7.5%存在します。

したがって、メールマガジンでは「お客様を引きつける見出し」がポイントです。


LINEのメッセージはチェックされやすい

LINEはメールマガジンよりも読まれています。
「全てのアカウトのメッセージを読んでいる」34.9%、「どちらかというと、メッセージを読んでいるアカウントが多い」が37.3%であり、7割を超える利用者がECサイトから送付されるメッセージを読んでいます。

メッセージは「購入のきっかけとなることが多い」42.6%、「どちらかというと、購入のきっかけになることが多い」36.9%で、合わせて約8割が購入のきっかけになると回答しています。

商品にもよりますが、購入時にLINEアカウントの情報も取得しておくとよいでしょう。


まとめ:メールマガジン、LINEで購入後の販売促進を

サンキューメールで終わらせてしまうのではなく、メールマガジンやLINEでキャンペーン情報やオススメ商品などを
定期的に配信して「お客様に思い出していただく」ことで、再購入のきっかけを作ることが大切です。
新規顧客の獲得も必要ですが、お客様の購入後のサポートは、売上拡大に貢献します。

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