電話対応では基本的なテクニックを押さえるだけでも、随分と対応品質や効率が変わります。
テクニックとは言っても、1つ1つはそれほど難しくありません。
手軽にできるところから実践してみましょう。
電話対応でも準備は重要
何事においても準備が大切なように、電話対応でも準備次第で対応の品質や効率が変わります。
日頃から次のような準備を整えておきましょう。
必要な資料をあらかじめ手元に揃えておく
対応マニュアルなどはもちろんですが、それ以外の日頃電話対応に必要な資料をあらかじめ手元に揃えておきましょう。
業務によって必要なものは異なりますが、例えば転送先一覧やFAQ、問答集、取扱商品一覧などの資料を手の届くところに置いておけば、スムーズに対応ができます。
また必要だと思われる資料は対応チーム内で相談して、できるだけ作成してしまいましょう。
アパレル系ならサイズ早見表やIT系なら自社製品の対応OS・対応ハードウエア一覧など、よく参照するもので逐一カタログをめくって確認しているようなものを資料化しておくと、より速やかに対応ができるようになります。
言いたいことをまとめておく
お客さまに対してお聞きしたりお伝えすることがあるために、こちらから電話を掛ける場合は、あらかじめお聞きすることやお伝えすることを書き出しておくと漏れなく速やかに対応することができます。
特に5W1Hを意識してメモにしておくと、お客さまにも伝わりやすくなります。
少し発声練習する
簡単にでも良いので電話対応の前に発声練習しておくと、特に第一声が出しやすくなります。
大きな声が出しにくい環境の場合は小声で行っても効果あり。
声を出すことで気持ちが臆さなくなるというメリットもあります。
会話がスムーズに進む「話し方」を
お客さまとしっかりと会話のキャッチボールするためには、声のトーンや大きさ、スピードなどさまざまな要素を考慮して話す必要があります。
トーン
トーンは通常はいつもよりも少し高めのトーンで話すとお客さまが聞き取りやすくなり、印象も明るくなります。
声の高い女性の方の場合は、逆に1トーン下げた方が落ち着いた良い印象になる場合もあります。
大きさ
また、小さすぎる声は聞き取りにくく印象もよくありませんのでダメですが、むやみに大きすぎる声もお客さまに良い印象は持たれません。
大きな声で話す、というより「はっきりした声でと話す」ことを心掛けると良いでしょう。
スピード
通常は、普段の会話よりも若干遅めで話すのが良いと言われています。
ただし人により普段の会話スピードに差がありますので、どの程度のスピードが適切なのかは、上司や同僚に確認したり、自分で録音音声を聞いて判断するのが良いでしょう。
また、その時々に対応するお客さまの特性や状況に合わせて会話スピードを調整することも大切です。
急いでいるお客さまの場合はテキパキと対応することが必要になりますし、お年を召した方の場合はゆっくりと会話した方がむしろスムーズにコミュニケーションできます。
抑揚
事前に話す内容が決められたトークスクリプトが用意されている場合も多いでしょう。
しかしそれを「読んで」しまっては非常に印象が悪くなります。
自然な抑揚を付けて自分の言葉で話すことができるまで、しっかりと練習し頭に入れてしまいましょう。
また、スクリプト範囲外の対話の場合は、普段よりも少し大きめに抑揚を付けて話した方が、顔の見えない電話の場合は気持ちが伝わりやすくなります。
リズム
話すリズムも通常は出来るだけお客さまに合わせるようにし、うまく会話のキャッチボールができるように心掛けましょう。
テンポ良く話される方の場合はこちらもテンポ良く対応し、ゆっくりと話される場合はこちらもゆっくり間を取りながら話します。
ただし極端に早口で話す方などの場合はむしろこちらで適切な間を作った方が、会話が進みやすくなる場合もあります。
また、少し難解な内容の説明をする場合などは、時々間を作って相手に咀嚼する時間を持ってもらうと理解されやすくなります。