IT・WEBサービスサポート担当者を効果的にスキルアップする方法

 

IT・WEBサービスサポートの業務は、担当社員が対応できない場合にエスカレーションされますが、一般的に担当社員の個々のスキルに依存して遂行されます。
担当社員が異なる役割分担をしてチームとして業務を遂行することは、あまり多く行われていません。
そのため、IT・WEBサービスサポートの業務遂行力をアップさせるには、まず個々の担当社員のスキルを向上させるための人材育成・教育に注力することが重要です。

 

その際、いくら人材育成・教育に力を入れても、教育を受けるサポート担当者にスキルアップしたいという意識・意欲が低いと大きな効果は得られません。
教育の効果を高めるには、担当者にスキルアップをしようという強いモチベーションを持たせることが必要です。
そこで、スキルアップに対する強いモチベーションを担当者に持たせるための方法について紹介します。

 

モチベーションを上げることが重要な理由

 

社員のモチベーションを上げることが重要なことは、モチベーションが高い社員ほど、能力が向上していき、生産性が向上することから、その重要性はすべての企業が認識しています。
しかし、意欲の差で生産性にどの程度の違いが出るかを明確に答えられる企業は少ないと思われます。

 

その答えとして参考になるのが、雑誌『プレジデント』のオンラインサイトの記事です。
記事では、社員の仕事に対して、どれだけ主体的に取り組めているかを「不満層」「満足層」「当事者意識のある層」「やる気があふれる層」の4階層に分類して生産性を比較しています。

 

その結果は、「満足層」を1とすると、「やる気にあふれる層」は、約2.3倍生産性が高く、「不満層」に対しては、約3.2倍も高くなっています。
比較の方法について詳細な内容が書かれていませんが、漠然と考えている以上に担当職務に対してのやる気(モチベーションの高さ)は、生産性に大きな差を付けると考えられます。

 

 

 

 

 

モチベーションの種類

 

モチベーションとは、何かを行うための動機や意欲を意味し、「やる気」を生み出す原動力になるものですが、モチベーションには大きく分けると「内発的モチベーション」と「外発的モチベーション」の2つがあります。
内発的モチベーションとは、人から言われるのではなく自発的に何かをしたいと思うようになる意欲のことです。
外発的モチベーションとは、外部から何らかの条件を与えられることで、何かをしたいと思うようになる意欲のことです。
多くの人が「金銭、名誉、職位(肩書き)」などを提示されたり、結果として与えられたりすると、さらに頑張りたいと思った経験があるかと思います。
ポジティブな条件だけでなく、罰則や屈辱などのネガティブな条件も強い意欲付けになることがあります。

 

担当社員のモチベーションを効果的に上げるには、人には内発的モチベーションと外発的モチベーションのあることを知り、両方を刺激してモチベーションを高めることが必要です。
内発的モチベーションを第三者が高めることは難しいですが、うまく高められると、その意欲は大きく、長く持続する特徴があります。
一方、外発的モチベーションは、第三者によって比較的簡単に意欲付けできるという特徴があり、両方を併用することで、より効果的・効率的に意欲を高められます。

 

 

 

 

 

心理学的に効果のあるモチベーションを高める方法

 

モチベーションを高める方法として効果がある心理学の理論が多くあります。
ここでは、以下の3つを紹介します。

 

期待理論


期待理論とは、人にモチベーションが生じる過程を明らかにした理論のことです。
簡単に言えば、「得られる結果への期待値」と「得られる報酬の魅力」によってモチベーションの大きさが決まるという理論です。
職務を遂行する努力の結果として、得られる報酬の価値や魅力に対する満足感が大きいほどモチベーションは高まるという常識的な理論です。

 

しかし、実際にうまく運用するのは簡単ではありません。
それは、「魅力のある報酬(金銭に限らない心理的に満足感の得られるものを含む)や満足度のレベルが担当者ごとに異なること」、および「担当者ごとに異なる能力に応じた適切な目標の設定が必要になる」からです。
担当者ごとの能力をよく把握し、担当者が最も満足する報酬は何かを分かったうえで期待理論を使って運用すると、モチベーションを最大限に大きくできます。

 

 

 

ピグマリオン効果


ピグマリオン効果とは、子どもが教師から期待されると、子どもの学習意欲が高まって成績が伸びたという実験結果から「他者から期待されると成長が高まる」という効果と一般的に理解されています。
しかし、この効果の本質は、一方的に期待することで効果が現れるのではなく、双方の信頼関係が強まって、その結果、生まれる効果と考えられています。

 

このことは、ただ単に期待する気持ちを社員に伝えるだけでは効果が現れず、期待通りに伸びてほしいと真剣になって社員に接する熱心さが、期待される側の社員に伝わることで効果が現れることを意味します。
つまり、社員の意欲を高めるには、期待する側も意欲を高めてもらいたいと思っていることを社員に熱心に伝え、社員の意欲が高まるように真剣に行動しなければなりません。

 

 

 

目標設定理論


目標設定理論とは、明確で困難な目標を設定すると、強い意欲が生まれ、高い業績・生産性をあげられると考える理論のことです。
目標や目的がなければ、一般的にモチベーションは生まれません。
目標設定理論の提唱者のロックとレイサムは、効果的な目標を設定するために以下の7つのステップを紹介しています。

 

1.行うべき大まかな目的課題を明確にする
2.成果の測定方法を明確にする
3.達成すべき基準ターゲットを具体的に示す
4.目標達成までのスケジュールを具体的に示す
5.目標に優先順位をつける
6.目標の困難度重要度を明確にする
7.目標達成に必要な調整を行う

 

目標設定理論で重要なポイントは、以下の3点です。

 

1.達成が困難な高い目標を追求するようにするほど、より高いパフォーマンスを上げられる(モチベーションも高くできる)。
2.明確具体性のある目標ほど高いモチベーションを生み出す。
3.目標達成に必要なフィードバックを行う。

 

 

 

 

 

まとめ

 

IT・WEBサービスサポート業務の生産性は、個々の担当社員のスキルに大きく依存します。
そのスキルを上げるには、担当社員の職務に対する高いモチベーションが必要です。
モチベーションは、人間の心理に沿った心理学の理論を理解することで効果的・効率的に高められます。

 

 

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