IT・WEBサービスサポートに必要なカスタマーエクスペリエンスとは

 

近年は、競合する多くの製品やサービスの機能、性能、品質、デザイン、使い勝手などに大きな差がなくなり顧客から見ると、どの製品やサービスもほぼ同じにしか感じられなくなるコモディティ化が強まっています。
コモディティ化が強まると顧客は、製品やサービスそのものではなく価格、購入のしやすさなどを基準に製品やサービスを選ぶようになることから、競争に勝ち残るために企業は厳しい価格競争を強いられます。

 

また、現時点で他社差別化できている製品やサービスであっても、いずれ競争会社から同じような製品やサービスが販売されるようになることから、価格競争にならないようにコモディティ化に対する対策が必要です。

 

そこで、コモディティ化の効果的な対策の1つでIT・WEBサービスサポートが重要な役割を果たすカスタマーエクスペリエンスを重視する方法について紹介します。

 

カスタマーエクスペリエンスとは

 

カスタマーエクスペリエンスとは、日本語では「顧客体験」を意味し、顧客が製品やサービスを選び、購入するとき、製品やサービスそのものの価値以外に購入前から購入後のサポートまでを含めて企業から受けた体験や印象の全体から感じる価値のことです。

 

顧客のカスタマーエクスペリエンスを高められると、製品やサービスで差別化ができなくても、その企業から受けた体験や印象の良さから、またその企業から購入したいと強く思わせることが可能です。

 

コモディティ化が進んだことから、他社との差別化を図るために多くの企業がカスタマーエクスペリエンスを高めることを重要視しています。

 

 

 

 

 

IT・WEBサービスサポートでカスタマーエクスペリエンスが重要な理由

 

かつては、企業にとって顧客の接点で最も重要であったのは、製品やサービスの購入のタイミングです。すべての企業が、顧客に製品やサービスを購入してもらうことを最大・最終の目的にしていました。

 

もちろん、コモディティ化が進んだ現代でも購入のタイミングが重要であることには変わりません。
しかし、そこだけを重要視していてはインターネットが普及し、購入前や購入後の製品やサービスの情報が簡単に入手できる現代においては、購入前や購入後の評判が悪くては顧客に購入してもらうことが難しくなります。
なかでもIT・WEBの製品やサービスでは多機能化・高性能化が進み、サポート部門に問い合わせなければ十二分に使いこなすことは困難なことから、サポートの対応品質は製品やサービスの購入のための大きなポイントになっています。

 

また、一般的に製品やサービスの購入時点においては、顧客の気持ちは高揚しており、対応に大きな失敗をしない限り、顧客満足度が大きく低下することはあまりありません。
しかし、満足して購入した製品やサービスにクレームを感じたり、思うように使いこなせなかったりしてIT・WEBサービスサポート部門に問い合わせをしてきているときは、顧客の製品やサービスに対する満足度は大きく低下、ゼロに近くなっているか、場合によってはマイナスにまで大きく低下している可能性があります。

 

その点で、IT・WEBサービスサポート部門がカスタマーエクスペリエンスを高められないと、その顧客を失うだけではなく、悪い口コミ情報をSNSなどで拡散されて、潜在的な顧客までも失うリスクが生じます。

 

人間は、最後に体験した印象が最も強く残り、全体の印象を決定します。
カスタマーエクスペリエンスでは企業全体として顧客に良い体験・印象を持ってもらうことが重要なため、最後のアフターサポートを担当するIT・WEBサービスサポート部門の役割が最も重要です。

 

 

 

 

 

IT・WEBサービスサポートがカスタマーエクスペリエンスを高める方法

 

IT・WEBサービスサポートがカスタマーエクスペリエンスを高める方法は3つあります。

 

1.顧客の問い合わせに迅速・正確に答えること


顧客が求めることに迅速・正確に答えることはサポート部門の最大の使命であり基本です。
それを可能にするために必要な教育・研修の実施、あるいはFAQを豊富に準備したり、顧客情報の共有化を徹底したりするなどの対策を講じることが必要です。

 

 

 

2.顧客目線で考え、顧客の要求以上の回答を考えること


すべての問い合わせに顧客が満足するレベルの速さや正確さで答えることは、IT・WEBサービスサポートでは不可能です。
しかし、顧客が求めている速さや正確さで答えられないと、そこで顧客のカスタマーエクスペリエンスは大きく低下する可能性があります。

 

そこで、顧客との応対では顧客の置かれている状況を把握し、顧客の目線で、同じ状況にいる立場で対応する意識を持つこと、および個々の顧客にとって最適かつ適切な対応はそれぞれに異なることから、そのことを常に意識することが重要です。
まったく同じ質問をしてくる顧客であっても、顧客が困ってサポートに問い合わせしてきている深刻さの度合いは異なります。
顧客が感じている深刻さと同等のレベルで対応をできるだけ速く、正確に答える努力をしていることが分かってもらえるとカスタマーエクスペリエンスの低下を防止できます。

 

また、顧客の問い合わせにプラスできる情報を提供できないかと常に意識して実行するようにすることで、顧客満足をこえる顧客感動を与えられ、カスタマーエクスペリエンスを大きく高めることが可能です。

 

 

 

3.データの活用を徹底すること


IT・WEBサービスサポートのサポート範囲は非常に広く、また顧客から複数回の問い合わせがくることが多くあります。
そのため、カスタマーエクスペリエンスを高めるには、サポート情報としてデータを最大限にサポート担当者全員が共有して活用できるようにすることが重要です。

 

 

 

 

 

まとめ

 

カスタマーエクスペリエンスは、企業の全部門が意識して顧客対応を行わなければ、情報化が進んだ現代のビジネス環境では高められません。
なかでも、顧客との関係を最後まで持つのがアフターサポート部門であり、この部門での顧客対応がカスタマーエクスペリエンスに大きな影響を与えます。
さらに、そのアフターサポート部門のなかでもIT・WEBサービスのサポートは、カスタマーエクスペリエンスを高めるために極めて重要なことについて紹介しました。

 

IT・WEBサービスサポート部門の最大の使命は顧客の問い合わせに対する解決策を提示することですが、対応時に常にカスタマーエクスペリエンスを意識することで、顧客から見た企業全体の価値を大きく高められます。

 

 

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