顧客からの問い合わせは、商品やサービスを販売している会社ならば欠かせない業務です。
また、問い合わせは商品、サービスの改善や品質向上につながることもあるでしょう。

その一方で、問い合わせの件数が増えると、オペレーターの負担が大きくなり、対応品質の低下や業務効率の悪化につながります。しかし、人員を増やさなくても、問い合わせが発生しにくい仕組みを整えることで対応件数を減らすことは可能です。

重要なのは、問い合わせを受けてから対応方法を考えるのではなく、顧客が疑問を解消しやすい環境を整えたり、問い合わせが発生する原因を改善したりすることです。

本記事では、問い合わせ件数が増える原因やデメリットを整理したうえで、今日から実践できる改善施策を紹介します。

▼ 問い合わせ件数が増えるデメリット

問い合わせ件数が増えると、カスタマーサポート部門だけではなく、企業全体の業務にもさまざまな影響を及ぼします。ここでは、問い合わせが増えすぎると起こる代表的なデメリットを紹介します。

・オペレーターの負担が増加する

問い合わせ件数が増えるほど、オペレーター一人あたりの対応件数も増加し、負担が増加します対応件数が多くなるほど、一件ごとに十分な時間を確保できなくなり、回答内容の確認不足や対応漏れが発生する恐れも出てきます。
また、問い合わせ専用のオペレーターが確保できない場合、電話やメールへの対応に追われてしまい、本来やるべき業務が後回しになるケースもあります。

負担が長期間続けば、残業時間の増加や離職率の上昇にもつながる恐れがあるため、できるだけ早い対応が必要です。

・顧客満足度が低下する

問い合わせ件数が多い状態が続くと、顧客を待たせる時間も長くなり顧客満足度の低下につながる点がデメリットです。

電話がつながりにくかったり、メールの返信まで数日かかったりすると、「対応が遅い企業」という印象を与えてしまい、信頼度の低下につながるでしょう。

また、担当者によって回答内容にばらつきが生じると、顧客は不安や不信感を抱きやすくなります。

顧客満足度を高めるためには、人員を増加したり問い合わせを減らす対策が必要です。

・企業全体の生産性が低下する

同じ内容の問い合わせが何度も発生すると、そのたびに担当者が同じ説明を繰り返すことになります。本来であれば一度改善すれば済む課題にも継続して時間を割くことになり、業務効率の低下につながります。

さらに、問い合わせ対応に人員を集中させることで、営業や企画、商品改善などの業務に、十分なリソースを確保できなくなる点もデメリットです。

人件費が増え、生産性が低下しては、企業にとっては利益の低下にもつながります。

▼ 問い合わせ件数が増える原因

問い合わせ件数を減らすためには、まず原因を把握することが重要です。
ここでは、多くの企業で見られる代表的な問いあわせが増える原因を紹介します。

・WebサイトやFAQの情報が不足している

WebサイトやFAQの情報が不足していると、顧客が必要な情報を見つけられず、問い合わせが増える傾向にあります。

例えば、料金や契約内容、配送日数などの基本情報が掲載されていなかったり、FAQに必要な項目が不足していたりすると、簡単な内容でも問い合わせしなければなりません。

また、情報が掲載されていても、目的のページまでたどり着きにくい場合も同様です。
必要な情報を分かりやすく整理するのはもちろんのこと、探しやすい構成にすることも重要です。

・商品・サービスの説明が分かりにくい

商品ページやサービス紹介が専門用語ばかりだったり、説明が不足していたりすると、顧客は内容を十分に理解できずに問い合わせの増加につながります。

商品やサービスの説明が不足していると、「この機能は使えるのか」「契約内容はどうなっているのか」といった確認の問い合わせが増える傾向があります。

問い合わせ内容は似ているものの、説明に時間や手間がかかる問い合わせが増えることで オペレーターの負担が増す悪循環に陥るでしょう。

・問い合わせ内容を分析・改善できていない

問い合わせを受けても分析・改善ができないと、同じ内容の問い合わせが増えるだけといった恐れもあります。
前述したとおり、問い合わせには業務改善のヒントが隠されています。
それに対応せずに目の前の質問に答えるだけだと、同じ内容の質問にただ答えを繰り返すことになり、負担だけが増していくでしょう。

オペレーターを増やすことも重要ですが、問い合わせの内容を分析して改善することも重要です。

▼ 問い合わせ件数を減らす7つの方法

問い合わせ件数を減らすためには、顧客が迷わず必要な情報へたどり着ける環境づくりと、問い合わせが発生しにくい仕組みを整えることが大切です。

ここでは、すぐに取り組める改善方法を紹介します。

・FAQを充実させ自己解決しやすい環境を整える

FAQは単に質問を増やすだけではなく、利用者が必要な情報を短時間で見つけられることが重要です。
例えば、「契約」「料金」「操作方法」などテーマごとに分類すると、目的の情報へアクセスしやすくなります。

また、文章だけでは伝わりにくい内容は画像や画面キャプチャを活用することで理解しやすくなります。
問い合わせ履歴を参考にしながら、実際によく寄せられる質問を優先的に掲載すると、自己解決率の向上が期待できるでしょう。

・チャットボットを導入し、定型的な問い合わせを自動化する

営業時間や料金案内、ログイン方法など、回答内容が決まっている問い合わせは、チャットボットを導入して対応させるのもおすすめです。

定形回答を自動化することで、オペレーターは個別対応が必要な相談へ集中しやすくなります。複雑な相談は人が対応することで、顧客満足度の維持・向上にもつながるでしょう。

有人の対応範囲を明確にし、必要に応じて有人対応へ案内できる運用にすることで、顧客の利便性と業務効率を両立できます。

・問い合わせの内容を元にWebサイトや商品ページを改善する

「商品説明を読んでも分からなかった」「利用方法が理解できなかった」という理由で問い合わせが増えている場合は、Webサイトや商品ページの改善が効果的なケースがあります。

例えば、料金体系や契約条件、利用開始までの流れなどは、図やイラストを交えて説明することで理解しやすくなるでしょう。
また、専門用語を多用せず、利用者の立場に立った表現へ見直すことも重要です。

この他、操作方法が分かりにくい機能であれば、画面表示を改善したり、利用ガイドを追加したりすることで問い合わせ自体が減少することもあります。

顧客から寄せられた要望を商品開発やサービス改善へ反映することで、利用者にとって使いやすいサービスへ成長させることもできるでしょう。

問い合わせは単なる対応業務ではなく、サービス品質を向上させるための貴重な情報源として活用しましょう。

問い合わせ件数の多い内容をページへ反映することで、顧客は必要な情報をその場で確認でき、問い合わせの増加を抑えられます。

・問い合わせフォームを改善し入力ミスや確認の手間を減らす

問い合わせフォームの使いやすさも、業務効率へ大きく影響します。

入力項目が多すぎたり、必要事項が分かりにくかったりすると、入力ミスや記載漏れが発生しやすくなります。その結果、担当者が内容を確認するために追加連絡を行う必要があり、対応時間が長くなってしまいます。

入力項目は必要最低限に絞り、入力例やエラーメッセージを表示することで、利用者が迷わず入力できる環境を整えましょう。

また、問い合わせ内容をプルダウンで選択できるようにすると、担当部署への振り分けもしやすくなり、対応開始までの時間短縮にもつながります。

・問い合わせ内容を分析しマニュアルやFAQを改善する

問い合わせ履歴を基にマニュアルなどを改善するのもおすすめです。
例えば、「同じ質問が毎週寄せられている」「特定の商品について問い合わせが集中している」といった傾向が見つかれば、その内容を優先的に改善できます。

改善方法はFAQの追加だけではありません。社内マニュアルを見直したり、オペレーター向けの対応手順を統一したりすることで、回答品質の向上も期待できます。

また、新人教育にも活用できるため、担当者ごとの対応品質の差を抑えられる点もメリットです。

問い合わせを「対応して終わり」にするのではなく、改善の材料として活用することが、問い合わせ件数の削減につながります。

・問い合わせ内容に応じて担当窓口を分かりやすくする

問い合わせ内容に応じて担当窓口を分かりやすくすれば、電話を回す手間なども省けて負担を減らせます。

問い合わせ窓口が分かりにくいと、代表電話にかける方が増えて、顧客は望む回答まで長く待つことになり、担当者の負担も増えるでしょう。

このような状況を防ぐためには、問い合わせ内容ごとに窓口を整理することが重要です。

例えば、「料金について」「契約について」「操作方法について」といったように、問い合わせ内容別に窓口を設ければ、適切な担当者へ直接つながりやすくなります。

Webサイト上でも問い合わせ先を分かりやすく表示することで、担当部署の負担を分散しながら対応効率を高められるでしょう。

▼ 問い合わせ件数を減らすには継続的な改善が必要

問い合わせ件数を減らすための施策は、一度実施すれば終わりではありません。

市場環境や商品・サービスの内容は変化し続けるため、それに合わせて改善を続けることが重要です。

ここでは、継続的に取り組みたいポイントを紹介します。

・問い合わせ内容を定期的に分析する

問い合わせデータを定期的に確認することで、新たな課題や改善点を発見できます。

問い合わせ件数だけを見るのではなく、内容や発生時期、商品別の傾向なども確認すると、優先的に改善すべきポイントが見えてきます。

継続して分析することで、小さな変化にも気付きやすくなり、早い段階で対策を講じられるでしょう。

・FAQやチャットボットを継続的に更新する

FAQやチャットボットは、一度作成しただけでは十分な効果を得られません。

商品やサービスの変更、新機能の追加などに合わせて内容を更新しなければ、利用者へ正しい情報を提供する必要があります。
また、新しく増えた問い合わせを反映することで、自己解決できる範囲を広げることも可能です。
利用者が迷わず情報へたどり着ける状態を維持するためにも、定期的な見直しを行いましょう。

・改善効果を検証しPDCAを回す

施策を実施した後は、その効果を確認することも重要です。

問い合わせ件数だけではなく、一次回答までの時間や自己解決率、問い合わせ内容の変化なども確認すると、改善の成果を把握しやすくなります。

期待した効果が得られなかった場合は、原因を分析し、別の方法を試すことも必要です。

改善・検証を繰り返すことで、自社に合った問い合わせ対応の仕組みを構築できるでしょう。

▼ まとめ

問い合わせ件数を減らすためには、FAQやチャットボットの活用だけではなく、Webサイトの情報整理や問い合わせフォームの改善、問い合わせ内容の分析など、多角的な取り組みが欠かせません。

また、問い合わせを受けて対応するだけではなく、「なぜ問い合わせが発生したのか」という視点で課題を見直すことで、根本的な改善につなげられます。

さらに、施策は導入して終わりではありません。問い合わせデータを継続的に確認し、FAQやWebサイト、運用フローを改善し続けることで、業務負担の軽減と顧客満足度の向上を両立できます。

一つの施策だけでは十分な効果を得られない場合もあるため、複数の施策を組み合わせながら継続的に改善していくことが重要です。

電話業務に関するお悩み、ご相談ください!
「カスタマーサポートPlus」は、 電話対応業務をアウトソーシングできるサービスです。 お問い合わせ窓口や、会社の代表番号にかかってくる電話への対応を、お任せいただけます。 >> コールセンターについて相談する
▼投稿のシェアをする▼